集客で他院に負けない! 整体院におけるポジショニング戦略

集客で他院に負けない! 整体院におけるポジショニング戦略
競合に勝つためには、他との差別化が重要になってきます。どの整体院も同じでは、お客様は行くところを選べません。
 
お客様に選んでいただくために、自院の立ち位置(ポジショニング)を決めることは非常に重要です。
 
そこでこの記事では、他院に負けないためのポジショニング戦略の方法をご紹介しましょう。

なぜ今、ポジショニング戦略なのか

現在、整体院や治療院などの数はコンビニの数をはるかに越える状況です。
 
リラクゼーションなど類似した業種も数にいれると供給過多であると言えます。
特にリラクゼーションはある時期に爆発的にお店の数が増えたため、恐ろしいほどの価格競争に陥っています。
 
整体院などの治療院業界においても需要と供給のバランスが崩れ、ライバル院が増えることで価格競争が発生している地域も存在します。
 
このような価格競争に個人の整体院がまきこまれると、経営基盤がしっかりした大手の整体院がライバルになると必ず負けてしまいます。
 
そこで大切になるのが整体院のポジショニングなのです。

患者様があなたの整体院に訪れる理由はなに?

患者様があなたの整体院に訪れる理由はなに?
あなたの整体院に訪れる患者様はなにを求めて来院されますか?
 
そう質問するとほとんどの先生が「もちろん整体をしてもらうためです」と答えますが、本当にそうでしょうか?
 
もちろん整体をしてほしくて来院するのですが、あくまでも整体は患者様にとって問題解決の手段のひとつに過ぎません。
 
患者様が整体院を探すときに意識していることは、自分の症状がどのような方法で治るのか、改善するのかということです。
 
自分の症状が楽になるなら整体でなくても良いわけです。
鍼灸でもマッサージでも病院でも。
 
もちろん一定数は整体をしてほしいと来院する患者様もいますが、多くは何かしらの症状を改善したくて整体院を探します。
 
その時にあなたの整体院に行くことで患者様が悩んでいる症状が良くなることがイメージできなければ選んでもらえません。

他の整体院との違いを患者様に伝えるためのポジショニング戦略

他の整体院との違いを患者様に伝えるためのポジショニング戦略
他の整体院との違いを患者様に伝える一番簡単な方法が「専門特化型の整体院」です。
 
ポジショニングとは、他の整体院とは違う独自のウリ(USP)を明確にして、お客様に選んでもらいやすくすることです。
 
例えば腰痛で悩む患者様がインターネットで検索した時に院名だけで「○○整体院」と表示される整体院と、「腰痛専門○○整体院」と表示される整体院ではどちらを選ぶでしょうか?
 
「腰痛専門」の整体院が選ばれるのは明白です。このように、整体院を探している患者様の悩みを解決できそうな整体院のほうが、確実に選ばれやすくなります。
 
ただ、肩こりや腰痛など一般的な症状に関してはそれほど強い差別化になりません。
しかし、もし先生が特定の疾患や悩みの深い症状に対して治療実績があれば、その症状に特化した整体院を打ち出すことができます。
 
例えば耳鳴りや顎関節症などは一例ですが、病院でもコレといった治療法がない症状に対して成果をあげられれば、自然とポジショニングが決まっていくでしょう。

整体院でやってはいけない集客につながらないポジショニング戦略

整体院でやってはいけない集客につながらないポジショニング戦略
整体院のウリを打ち出すことでポジショニングを確立し、地域でいちばんになることが集客につながるのですが、整体院の先生はよく次のような間違いを犯します。
 
それは「整体法」の種類で差別化をしてしまうことです。「○○整体法」とか「△△矯正法」など、先生が使う手技のネーミングで差別化できていると勘違いしてしまいます。
 
もちろん手技のネーミングが全国区やなにかの番組や雑誌で取り上げられれば、爆発的に集客できるかもしれません。
 
しかし、それも一過性のことです。本当のポジショニング戦略にはなりません。
 
患者様が整体院を探すときは、何かしらの症状に悩んでいることは確実。ですから、その症状で悩む人が、あなたの整体院を選ぶと改善する未来を見せられれば大丈夫です。
 
ただし言うまでもありませんが、治せない症状をあたかも治るように表現するのは絶対にいけません。
 
ガンなどの難治性疾患や自分が治したこともない症状を治せるみたいに表現することも誇大広告になってしまいます。
 
もし症状別の専門特化ではなく手技のネーミングで差別化をするとすれば、その手技がどのような方法でどのような症状の改善に強いのかを示すことができれば可能性は広がります。
 
刺激が強くてやってもらった感じがする方法なのか、それとも痛がりな人でも安心できるソフトな方法なのかでも患者様にとっては選ぶ材料になります。
 
さらに、その手技で全国の○○に悩む方が何千人も良くなりましたなど、その手技に強みがあれば患者様に選ばれるかもしれません。

ポジショニング戦略で高単価を維持した整体院を経営しよう

ポジショニング戦略で高単価を維持した整体院を経営しよう
整体院がポジショニングに失敗し、他の整体院と差別化ができなければ値下げ合戦の価格競争に巻き込まれてしまいます。
 
そうなると経営基盤のしっかりした資本力のある整体院しか生き残れません。価格競争はライバルが倒れるまでの持久戦になるので資本力が勝負です。
 
そうなれば個人で経営している整体院がその戦いに挑むのは得策ではありません。
資本力のあるチェーン店のような整体院が近所にできそうなら今からでもポジショニングを固めて対抗できる準備を整えましょう。
 
ポジショニング戦略を活用すると、価格競争を回避できます。
たとえ近所に資本力のある整体院ができたとしても、その整体院には治せない症状があなたの整体院では改善できることを打ち出せれば、高単価でも患者様はあなたの整体院を選びます。
 
資本力を持った整体院にお金をかけたチラシや広告で地域の患者様を奪われたとしても、あなたの整体院でしか治せない、受けることができない治療法があれば、単価が少しくらい高くてもあなたの整体院が選ばれます。
 
患者様の母数が少なくても単価が高ければ売上は維持できるので、ポジショニング戦略を活かして資本力での勝負は避けるようにしてください。

整体技術の他にもポジショニングは可能! 競合リサーチで自院の強みを見つける

整体技術の他にもポジショニングは可能! 競合リサーチで自院の強みを見つける
ポジショニングは整体技術だけでなく、患者様のニーズや地域のライバル院の状況により様々なものが強みに変化します。
 
まずは自院の地域のライバル院をリサーチすることが大切です。ポイントはどのような整体をしているか、価格帯、診療時間、立地、スタッフの有無などです。

ライバル院の整体は何かに特化しているか?

症状と地名の掛けあわせでネット検索しても上位表示される整体院がなければそこがチャンスです。
 
その症状で地域1番を目指しましょう。特に難しい疾患が治せなくても、ネット検索で地域名と肩こり、腰痛などのキーワードでライバル院が少なければ、専門院にすることでポジショニングが確立できます。

地域の整体院の価格帯を知って強みを創りだす

価格競争はするべきではありませんが、ライバル院の価格帯を知ることで同じ価格でも付加価値をつけてお得に見せることもできます。
 
同じ価格だけど少し施術時間を長くてみたり、オプション的な施術を付けることでライバル院に差をつけることができます。

実は狙い目! 診療時間をずらしたポジショニング

実は狙い目! 診療時間をずらしたポジショニング
多くの治療院や整体院は朝の8時や9時からお昼の13時まで、お昼休みをはさんで15時から夜の19時や20時までの診療です。
 
しかし、地域の特性を加味してこの診療時間をズラすこともポジショニングのひとつです。
 
例えば地域的に働く人が多ければ朝は治療院を閉めて、仕事が終わった遅い時間でも来院できるように23時まで営業するのもありです。
 
逆にお年寄りが多い地域なら早朝に院を開けることで時間的なポジショニングも可能です。
 
実際にこのような方法でポジショニングに成功した整体院もありますが、まだ実施している院は少ないので狙い目です。

今も昔も変わらない! 整体院の立地条件はUSP

とにかく立地条件は良いに越したことはありません。しかし立地の良い場所にある店舗は家賃も高いためコスト的に難しいですが、他にも立地的な強みを患者様に見せることは可能です。
 
駐車場が広くて停めやすい、近くにランドマークになる建物があり分かりやすいなど整体院への通いやすさを伝えるのもUSPになります。

スタッフの有無も見方を変えればUSPに変換できる!

もし先生の院が一人治療院でライバル院はスタッフも雇っている院であれば、「当院は必ず院長が責任を持って最後まであなたを治療します」といったこともUSPに繋がります。
 
スタッフのいる院では必ずしも院長に整体してもらえると限らないので、院長が必ず担当してくれることは患者様にとってメリットになります。
 
また女性スタッフがあなたの院にいるのであればそれもUSPになりえます。
 
特に男性しかいない院は女性患者様からは敬遠されやすいので、女性が施術スタッフであれ受付であれ、居るのであれば必ず伝えましょう。

整体院におけるポジショニング戦略まとめ

整体院におけるポジショニング戦略まとめ
整体院にとってポジショニング戦略は急務です。
 
すでに業界は過渡期を迎え、今までどおりの経営のしかたでは自院を選んでもえなくなります。
 
なぜあなたの整体院に行く必要があるのか、他の整体院とはどのように違うのかを明確にして選んでもらえる整体院になる必要があります。
 
これから新規開院する整体院はもちろん、すでに開業している整体院もポジショニングを見つめ直して安定的な集客につながる努力を怠らないようにしてください。